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北方謙三の人生相談
日時: 2013/03/31 17:55
名前: 北方謙三の人生相談

北方謙三インタビュー  「ソープに行け!」と言ったのは4回だけだった
(週刊ポスト2011年5月20日号)


 かつて若者たちの生きる指標となったハードボイルド人生相談「試みの地平線」。作家・北方謙三氏の強烈なメッセージは、今も男性読者の心に深く刻まれている。63歳になった北方氏を、プロインタビュアー吉田豪氏が深彫りした。

−−今日は北方さんを「試みの地平線」モードでインタビューしたいわけですけど、『ホットドッグ・プレス』での連載開始が30代のときだったことに驚いたんですよね。その若さにしては風格ありすぎで(笑)。

北方謙三:ああ。最初の頃は相談なんか来やしねえから。とりあえず担当編集の、いま純文学の方面で偉くなっちゃってるヤツに、「お前の悩みを言え」って言って。

−−ダハハハハ! まずは編集者の悩み相談(笑)。

北方謙三:そしたら「ふたりの女とつき合ってます。で、家内もいます」とか言うわけ。「それはひでえな、お前。そんなもんはうまくやれ」とか、やっぱりメチャクチャな回答なわけだよ。だけど、俺はあまり格好もつけてないのね、半年で終わると思ってるから。そうやってそいつの悩みを全部聞き出してもまだ足りないから、「じゃあ他に誰か若いヤツを連れて来い」って言って、また若い編集者が来て、「お前の悩み全部言え」ってやってたんだよ。

−−人生相談って、あまりハガキ来ないですからね。

北方謙三:そうなんだよ。だけど俺が「もうやめていいだろ?」って聞いたら、ドカーンとハガキ持って来られて「これが1号分で来た相談です。やめてもらっちゃ困ります。人生相談では稀有なことですから。エンドレスです」って言われて。「わかったよ。でもいまさら態度変えるわけにいかないから、言いたいこと言うぞ」ってことで続けてさ。なんだかんだで16年経っちゃってね。その間に、だんだん面白くなってきたの。その後は30過ぎの編集者が俺んとこ来て、「読んでました」って言うから、「小説好きなんだね」なんて言うと、みんな『ホットドッグ・プレス』の読者だし(笑)。

−−ある程度の世代にとっては小説家というよりも、人生相談の「ソープに行け!」の人だっていう刷り込みになってますからね。

北方謙三:俺、当時から「いつも『ソープに行け!』って言ってますよね」って言われてたけど、連載の最後の頃に担当者が何回言ったか調べたら、4回しか言ってなくて。これはいかんっていうことで「毎回『ソープに行け!』って言うぞ」って宣言したら、そう言える質問がなかなかこなくてさ。「やっと『ソープに行け』って言えるのが来たぞ!」って感じで(笑)。

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< 北方謙三(書籍,著書,資料)>
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・試みの地平線 伝説復活編
・岳飛伝 北方謙三
・寂滅の剣 北方謙三
・血涙 北方謙三
・破軍の星 北方謙三
・水滸伝 北方謙三
・吹毛剣 楊令伝読本 北方謙三
・岳飛伝 北方謙三
・抱影 北方謙三
・三国志 北方謙三
・武王の門 北方謙三
・楊令伝 北方謙三
・望郷の道 北方謙三
・史記 武帝紀 北方謙三
・独り群せず 北方謙三
・ただ風が冷たい日 北方謙三

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北方謙三氏は「たった一人の読者に向けて」小説を書いている
(週刊ポスト2010年12月10日号)

『抱影』を書き下ろした作家・北方謙三氏。『三国志』『水滸伝』に続く『楊令伝』の完結など近年の歴史小説家としての活躍に対して、同作はデビュー作『弔鐘はるかなり』以来の“北方ハードボイルド”の系譜に連なる物語だ。北方氏は何を考えて小説を書き続けているのか、ノンフィクション作家の稲泉連氏が聞いた――。

「僕はね、いつもたった一人の読者に向けて小説を書いているんです」
 たとえ本が何百万部売れようとも、それは変わらない。自分はそんなふうにずっと小説を書き続けてきた、と北方謙三は語った。
「その読者はもうひとりの自分かもしれない、と思うこともある。そいつの心の孤独に、自分の孤独から出た言葉を投げかける。その孤独と孤独が感応したときに、何か物語というものを超えた、心の震えのようなものが生まれるはずだと信じながらね」
 もちろん小説を書く具体的な作業の一つひとつは、彼にとってそのような「抽象的な行為」ではあり得ない。原稿の締切が差し迫る中で言葉を選び、捨て、削る。一語一語と論理を積み重ねては、文体を引き締める。一言で表せることは一言で、二行で言い表せることは二行で、と文章を研ぎ澄ましていく日々は、彼に言わせれば「あまりに通俗的なもの」でもあるという。
「つまり論理を超えようと必死になりながら、小説を書くことの通俗性に耐えていくんです。すると、言葉にはできないたった一つの美しい何か─愛でも憎しみでもいい、たった一つの澄み渡った情念が最後に残る。それを本の向こうにいる一人に投げるんです」


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「弔鐘はるかなり」
北方謙三のハードボイルド小説でのデビュー作。漫画本は実業之日本社より、全4巻が刊行された。(作画:影丸譲也)


<あらすじ>
元刑事がかつての敵を追う。そのうちに、4年前の不可解な事件の黒幕が浮かび上がる。
一竜会は治療した医師からの情報で、木島を拷問したのが梶だと知ったのだ。梶は彼等と通じている須藤を脅して、一竜会に手を引かせる。そして再び、一竜会と虎籐組が戦うよう仕向けた。抗争は拡大し、東神会も参入する。もう一つのルートの黒幕が、東神会のバックにいる桐島だった。明美の居場所を探り当て、取り返そうと向かう梶たち。しかしそれは替え玉で、明美は香港へ脱出していた。東神会会長が射殺されて、陳が重要参考人として捕まる。引退して香港に行き、明美と余生を送るつもりらしかった。。。


(*)漫画「弔鐘はるかなり(1)」(電子書籍)
http://www.dmm.com/digital/book/-/detail/=/cid=b750agrzr00295/photogallery-001

(*)漫画「弔鐘はるかなり(2)」(電子書籍)
http://www.dmm.com/digital/book/-/detail/=/cid=b750agrzr00296/photogallery-001

(*)漫画「弔鐘はるかなり(3)」(電子書籍)
http://www.dmm.com/digital/book/-/detail/=/cid=b750agrzr00297/photogallery-001

(*)漫画「弔鐘はるかなり(4 完)」(電子書籍)
http://www.dmm.com/digital/book/-/detail/=/cid=b750agrzr00298/photogallery-001



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